今日から、男子シングルス、女子シングルスも4回戦になります。
試合数が少なくなりますが、密度の濃い試合が多くなります。
土日ということで、人も大変多く、大混雑でした。
今日は、キリオス戦を観戦中、隣に座った人に話しかけられました。
キリオスは、地元のオーストラリア人。
やんちゃ坊主ですが、自国の人からみたら、魅力的に感じるようで、大変人気があります。
その隣の人は、地元メルボルンの人で、テニスが大好きのようでした。
ヒーゴット、36 アイス
といって、喜んでいるのです。
アイスってなんのこと? 氷?
と思いましたが、しばらくしてわかりました。
これは、オーストラリア英語なのです。
エイという発音がアイになります。
テレビを見ていても、トゥデイが、トゥダイと平気で言っています。
アイスとはなにかというと、エースのことでした。
今日のキリオスは、サーブがキレキレで、サービスエースが40本近くもあったようです。
*
今日は、いつもデイセッションだけでしたので、ナイトセッションのチケットも窓口で買っておきました。
終日、合計、5試合、観戦予定です。
11時から、マーガレットコートアリーナに向かいました。
全豪会場のアリーナの中では、一番狭く、6000人収容です。
それで、少し奮発して、一番前の席を取りました。
会場へ行ってみたら、審判席の真後ろでした。
選手が座るベンチからも近く、
これは、タオルが投げこまれたら、とれるかもしれないなあと思いました。
*
最初の試合は、女子ダブルスの試合です。
ロディオノワ(豪)キチャノク(ウクライナ) × 第10シード、ベグ、ニクレスク(二人ともルーマニア)
普通、女子ダブルスがアリーナで試合を組まれることはないのですが、地元オーストラリアの選手がいることの配慮だと思われます。
試合は、シードペアのコンビネーションが良く、長身のベグがよくポーチボレーを決めていました。
逆にオーストラリアペアは、凡ミスをしたり、思い切ってボレーにでるとミスをしたり、ちぐはぐでした。
1-4 でオーストラリアペアがリードされているところで、ロディオノワが足を負傷してしまいます。
明らかに重症のようでした。多分、ふくらはぎの肉離れではないかと思います。
治療をして、プレーを続行しましたが、とてもできる状態ではなく、棄権しました。
顔を覆って泣いていました。
地元開催ということで、地元の期待に応えたかったのでしょう。
*
第2試合は、第6シードのチリッチ(クロアチア)と第10シードのカレーニョブスタ(スペイン)との対戦です。
チリッチは、全米で錦織を破って優勝、昨年のウィンブルドンでも準優勝の実力者です。
カレーニョブスタは、錦織と同年代で、最近実力をあげてきた選手です。
昨年末のATPツアーで、ナダルの負傷により繰り上げで試合をしました。
私もそのとき、初めて見ましたが、臆することなく、いいテニスをしていました。
トップテン同士の戦いです。
第1セット
5-3 でチリッチのサービングフォーザセット。
15-30 からチャンスボールを大きくはずしてしまい、それで、流れをカレーニョブスタに渡してしまいます。
そのゲームをとることができず、追いつかれます。
5-4でチリッチリードで、カレーニョブスタのサーブゲーム。
ブレークのピンチを防いで、カレーニョブスタ、驚異的な粘りを発揮します。
その後、6-6 のタイブレークに。
流れをつかんだ、カレーニョブスタが、タイブレークを取りました。
第1セットは、カレーニョブスタ先取。面白くなりました。
第2セットは、チリッチが実力を発揮し、あっさり奪い返し、1-1 のセットオール。
カレーニョブスタ、ドロップショットを多様するのですが、ネットにかけたり、拾われたりでどうも確率がよくありません。
カレーニョブスタは、ポーカーフェイスで、人のよさそうな顔をしています。
ファーストネームがパブロといい、「パブロ~」 と声援が飛びます。
チリッチは、ご存知のとおり、求道者のような雰囲気でニコリともしませんが、失敗するとなにやらブツブツ言っています。
第3セットは、逆にカレーニョブスタのサービングフォーザセットをチリッチがしのぎます。
ギリギリのところで、かわして、第1セットと同じくタイブレークになりました。
今度は、チリッチが1ポイントも取られることなく、タイブレークをものにしました。
セットカウント2-1 でチリッチリードします。
第4セットは、お互いに途中ブレークが一つずつあり、またもタイブレークになります。
カレーニョブスタは、派手さはありませんが、とにかくあきらめない粘りの選手です。
しかし、やはり、チリッチのほうが、最後のところでポイントをものにします。
第4セットのタイブレークもチリッチがとり、セットカウント3-1 でチリッチの勝利となりました。
チリッチが、座席に向かってリストバンドを投げようとしました。
すると、一番前の席の私と目が合いました。
あなたに投げるよ、という顔をして、私に投げてくれました。
(上のチリッチの写真で実際に身につけていたのがわかります)
感激でした。
よく、テレビで見る光景ですが、まさか自分が受け取るとは。
理由はなんとなくわかります。
私は、ユニクロの錦織モデルのテニスウエアを着ていました。
チリッチは、錦織と何度も対戦しているので、すぐにユニクロのウエアだと気づいたのだと思います。
この、テニスが人一倍好きであろう東洋人にどうぞ、という気持ちだったのでしょう。
よく、適当に投げ入れて、観客同士が争ったりしています。
チリッチは、他にもタオルを、アイコンタクトをしながら、丁寧に渡していました。
誠実な人柄がうかがえました。